月報 2011 6月

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被災地支援ボランティアに参加して(1)ー「頑張って下さい」ではなく「応援しています」ー

被災地支援ボランティアに参加して
ー「頑張って下さい」ではなく「応援しています」ー

新田恵一

 未曾有の大地震と津波から一週間経った頃でしょうか。毎朝の教職者の祈祷会の後、手束主任牧師先生から被災地支援ボランティアを派遣するとのお話かありました。
他の教職の先生方も多分そうかも知れませんが、まだ現地の状況もよく把握できていないような状況の中で、私は正直、困惑していました。何をどうしていいのかよく分からないまま数日が過ぎて行きましたが、牧師先生からは、「ボランティアの件どうなっている?」と問われると、「今、調べています。」としか言いようがありませんでした。実際の所、現地に行くにしても
受け入れてくれる教会や団体を知っている訳でもありません。親しくしている教会は東北には実際にはほとんどなかったのが現状でした。あまり気が乗らないまま、インターネットのコミュニティサイト、Facebookにボランティアを受け入れてくれるような教会・団体がないか問い合わせの投稿をしましたが、あまり実際的な情報は得られませんでした。それから数日後、いつものようにFacebookのページを見てみると、「ボランティア募集」の記事を発見しました。それが今回、私たちがボランティアに参加した、保守バプテスト同盟・塩釜聖書バプテスト教会(大友幸一牧師)だったのです。この教会でのボランティア活動のリーダー的な働きは副牧師の大友幸証先生(現在はこの働きが拡大され、ホープ宮城の代表をされています。)がされていました。
まったく、面識も交わりも一切ない、他教団の教会ですが、この議事を見つけた時に、私は「これだっ!」と思いました。
 ボランティア派遣の話が出てから数日間、私の内側は何か悶々としていました。しかし、塩釜聖書バプテスト教会のボランティア募集の記事を見つけた時から、この事をやり過ごしてはいけないという思いが強まり、やがてそれは不思議なように、使命感へと変えられて行きました。
それから現地の大友先生と電話やメールで連絡を取りながら、準備を進めていきました。出発まで一週間ほどしか時間がありませんでしたが、メンバーが備えられ、多くの兄弟姉妹からのサポート献金や支援物資などの協力を頂き準備することができました。
出発前の土曜日、物資を車に積みこもうとした時、物資のあまりの多さに、全部積み込むことが不可能であることが分かりました。しかし、積み込めるだけ詰め込み、後は宅配業者に依頼することにして問題はクリアすることができました。宅配業者に依頼する程、多くの物資が集められたということは、兄弟姉妹の被災地や被災者の皆さんに何か出来ることはないかという思い、また、私たちを応援して下さる愛を感じ、本当に感謝の思いでいっぱいでした。(宅配業者によって送られた物資は道路事情のこともあって10日はかかるだろうと言われていましたが、私たちが現地教会に到着したまさにその時に荷物も届いていました。ハレルヤ!)
 現地では、三日間、作業や物資配送のお手伝いをさせて頂きました。作業を始める前のミーティングではボランティアが過度にやる気になって作業するのではなく、徹底的に仕える心で作業させていただくことを強調されていました。被災地の人々に話しかける言葉も「頑張って下さい」ではなく、「応援しています」がいいとか、そこで聞くボランティアが持つべき姿勢は正直驚きでした。被災者の人々の立場に立ち、寄り添い、ニーズに応えて作業させて頂く。イエス様の心を学ばされる体験でした。
塩釜聖書バプテスト教会には、KGK(キリスト者学生会)の大学生たちも多く参加しており、ある女子大学生が「私はこの地震と津波のことを忘れないために今回参加しました。」とボランティアに来た理由を熱く?語っていました。震災からの復興には継続的支援が必要とされています。まず被災地を被災者の方々を覚えること、彼らのために祈ること、経済や物資をもって応援すること。小さな事だとしても私たちに出来ることはいろいろあります。ボランティアもそのひとつです。
あれから三ヶ月。現地の状況や必要は日に日に変わって来ていますがまだまだ働き手が必要とされています。第二陣も本当に祝福されたようで神様に感謝しています。第三陣はどこに誰がどのように派遣されるでしょうか。願わくば、私も参加したと思っています。次回はあなたも参加しませんか?





被災地支援ボランティアに参加して(2)ーがつがつボランティアをするなー

被災地支援ボランティアに参加して(2)
ーがつがつボランティアをするなー

田中亜衣

 私は高砂教会の被災地支援ボランティアの第一陣メンバーとして3月27日から4月2日の一週間、宮城県多賀城市へ行きました。震災が起こってから二週間ほどしか経っていない時期でしたのでまだまだ現地の状況や情報は把握しづらく、東北へ向かう道路も通行禁止状態でした。出発の三日前にボランティアへ行くメンバーが決まり、そこから物資の調達、情報の収集などを行いました。時間がほとんどない中、ボランティアに行く私たちに必要な物資や被災地へ届けたい物資、また義援金がどんどんと教会員の方々から寄せられ、速やかに準備が整えられていったことに心から感動し、感謝しました。被災された方々を励ましたいという本当に純粋な優しさ、熱さを感じました。
 当初、東北への高速道路は通行禁止でしたので日本海側を通って青森へ行きそこから南下して宮城県へ入る予定でした。しかし、出発前日の土曜日に東北自動車道の一部が再開通し、多賀城市近くまで高速道路で行くことが出来るようになり、本当に感謝でした。また、最も心配していた車のガソリン給油についても、ほとんど並ぶことなくスムーズに各所で給油することができ、不足することはありませんでした。
 出発してから二日目の夕方にボランティアチームの受け入れをして下さっている宮城県多賀城市の塩釜バプテスト教会に到着しました。塩釜バプテスト教会は地震の揺れによる建物被害があり、またガスも寸断されていましたがボランティアを受け入れるために教会を開放して下さっていました。
 高砂教会を出発して三日目の朝からようやく被災地支援活動が始まりました。朝のミーティング時にボランティアチームをまとめる方から活動内容やチーム編成、支援活動を行う者が心得ておくべきことについて伺いました。様々な注意事項の中には思いもよらなかった注意事項がありました。それは「がつがつボランティア活動をしない」ということでした。ボランティアをする側は役に立ちたいという思いが強くなり、それがガツガツとした行動、ひとりよがりな行動になりかねないので気をつけるように言われました。ボランティアをする人たちは被災した方々の心に寄り添ってお手伝い出来ることをさせていただく、という心構えでなければならないのです。全てその家の方の要望を聞いてから行うことが必要なのです。私はボランティアというのは積極的活動であり、誰かに指図されて動くようでは遅いというふうに考えていました。しかし、この未曾有の大震災直後においてはそのような考えや行動は被災された方々を余計に疲れさせてしまうのです。ボランティア活動を始めるにあたり、無理やり力を出そうとしていた私は反省し、心を入れ変えました。
 支援活動が出来たのは三日間でした。二日間は多賀城市の津波の被害を受けた沿岸地域をまわって、泥出しや家財道具運びなどをさせていただきました。泥出しは大人10人くらいで半日かけても3部屋ほどしか出来ませんでした。泥を出せたからといってまた元通りに住めるとはいえないような状態です。それでも、津波で壊滅的な状態だった家が少しずつ片付けられていくと、その家の方の心も少しずつ落ち着いていくようでした。私たちが出来ることは本当に小さなことでしたが、泥を出しながら、ガラスの破片を拾いながら、主の御名によってこの家を大いに祝福して下さいと主に祈り続けました。活動三日目は雨のため、物資を石巻市の教会へ届けることになりました。石巻の沿岸部へ少し行ってみたのですが、その光景に絶句しました。町は津波が置いて行った泥によって灰色で、壊れたところを直すということさえ出来ない状況でした。
今なお行方不明者が数千名、避難所生活をする方は8万名以上います。多くの命が失われました。私たちが出来ることはわずかかもしれませんが支援を続けましょう。高砂教会の被災地支援ボランティア第二陣が6月13日から一週間、福島県いわき市へ行きました。日本の活力が失われないよう関西は元気を出しましょう。主にある希望を知っている私たち教会は元気を出しましょう!


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