月報 2016 6月

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熊本地震ボランティアへ行ってきました(1)ー爽やかな雰囲気で作業ができたー



 熊本地震ボランティアへ行ってきました(1)
 ―爽やかな雰囲気で作業ができた―
 谷 元 亜 衣

五月二十四日から二十八日まで、熊本市へ地震復興支援のボランティアとして教会から八名のチームで行かせていただきました。現地の作業は二十五日から二十七日までの三日間でした。私たちが行った時期は地震発生から一ヶ月が経った頃で、すでにニュースなどで地震被災地の情報があまり報道されなくなっていました。また、私たちを受け入れて下さる九州キリスト災害支援センター(以後、九キ災)へ新田先生が事前に問い合わせて下さったときも「作業は一段落している頃」というような言葉もあったので、現地の復興はだいぶ進んでいるのかもしれないと思っていました。しかし、ボランティアのベースとなっている熊本市西区にある熊本ハーベストチャーチに着き、周りを歩くと、まだまだ復旧のための作業は多くあり、人手が必要なことが分かりました。
 被災された方々のご様子からは、地震から一ヶ月が経ち、ようやく復興、再建に向けて考え・動き始めることができる…という段階のように感じました。ですから、これからさらにマンパワーが必要だと思います。私たちがさせて頂いた作業は、倒壊したブロック壁の回収・運搬、重たい家具の移動、引っ越しの荷物整理、など生活再建の初歩段階です。九キ災から派遣されて活動を行うメンバーは、黄色いベストを着て作業をしているので分かりやすいため、作業中にも声を掛けられ、作業依頼が次々と入っていました。
 私が今回熊本へボランティアに行って印象深い一つのことは、ボランティアをまとめる方々の組織が安定して良く機能していたことです。私たちがお世話になった九キ災は、いくつかのキリスト者の団体が協力して熊本地震において被災した教会をはじめ、支援を必要としている方々に対して、諸教会、諸団体と連携しながら長期にわたる支援を行う団体です。この九キ災のスタッフの方々の運営が機能的で機敏であることに感心しました。作業依頼や被災している方々のニーズの把握、各地から(海外からも!)来られるボランティアの受け入れ、他ボランティア団体との連携、そして、ボランティアチームをどの場所へ派遣するかをコーディネートしていきます。これらの膨大な対応を毎日続けて下さっています。九キ災に協力している団体の中には、五年前に起きた東日本大震災後から長期にわたり復興支援を行っている団体も多いため、災害ボランティアのノウハウが蓄積されているのだと思います。
 自らも被災している教会がボランティアを受け入れ、作業依頼を把握し、ボランティアを派遣すると、その教会、特に牧師先生は疲れ果て、倒れてしまうと思います。しかし、ボランティア活動の運営を外部団体に任せるならば、ベースとなる教会、牧師先生の重荷はかなり軽減できるでしょう。教会もまたご自身も被災した中で復興支援活動の中心を担っていくのは非常に苦しいことだと思います。
 熊本ハーベストチャーチでは毎朝、支援活動へ出掛ける前にミーティングがあり、そのミーティングの最初は賛美と礼拝でした。礼拝の後、九キ災のスタッフの方から注意事項とその日の活動内容と作業者の振り分けがあります。各地から集まった初めて会う人たちとチームを組み、様々な場所へ作業に行くのですが、同じ神、同じ救い主を礼拝する人々なので、一致しやすく、爽やかな雰囲気で作業ができたことは感謝でした。
 すっかり熊本地震被災地の報道が少なくなっていますが、復興のためにこれからも多くの必要があります。熊本から高砂へ帰る途中に大分県別府市の別府不老町教会を訪問させていただいたのですが、大分県も復興支援が必要です。熊本も大分も復興が必要なところは多いですが、街の機能は問題なく活気に溢れています。熊本・大分へ観光や遊びに行くのも重要な復興支援の一つだと思いました。それならできるわ!という方も多いのではないでしょうか。どうぞぜひ行ってみてください!




熊本地震ボランティアへ行ってきました(2)ー使命のようなものに突き動かされてー



 熊本地震ボランティアへ行ってきました(2)
 ―使命のようなものに突き動かされて―
 山 田 一 恵

 まずは、宮崎ハーベストチャーチで一泊、翌朝の五時、我々は熊本ハーベストチャーチを目指しました。この教会はボランティア活動の本拠地となっていたのです。朝のミーティングで、それぞれのグループに仕事が言い渡されます。私たちのグループは、瓦礫処理作業でした。車も通れないほどの細い路地裏にブロック塀が倒壊していました。それを細かく砕いて土嚢袋に詰めます。また、大きいブロックは一輪車に乗せ、指定された置き場に運ぶのです。熊本地震一か月後ですから、隣接する墓地は荒れ放題で雑草に覆われ、蚊が繁殖していました。折しも小雨が降り続き、ヘルメットをかぶり、手袋を履き、マスクをし、汗と雨、泥でぐっしょり濡れながら、その作業は二日間続けられました。
そしていよいよボランティア最終日は、障碍者の男性の方の引っ越しのお手伝いでした。大きなダンボール箱が部屋中に積み上げられています。押入れもお手洗いもお風呂も手つかず、2Kの部屋はもので溢れかえっていました。明日の引っ越しに間に合わせなければならないという厳しい作業でした。
 仕事を終えた後、被災の中心地である益城町を車で走りましたが、多くの家が倒壊し、どこもいまだ手つかずといった状態で、復旧にはかなりの時間がかかりそうでした。熊本城の石垣も無残に崩れており、修復には今日の技術をもってしても、数十年はかかるそうとのことでした。
帰路途上、別府不老町教会を訪れ、斉藤真行先生と再会しました。斉藤牧師は勧士・執事一泊研修の講師として来て下さった方です。先生の教会も被災し建物に大きなヒビがたくさん入っていました。今後のことも考え、教会は取り壊すそうです。
この千五百キロにわたる、熊本震災ボランティアの活動を振り返り、幾つかのことを考えさせられました。まず、様々な作業をしながら、決してマイナス思考にならなかったことです。もう、無我夢中、一心不乱で対処しました。何か使命のようなものに、突き動かされていたような気がします。また、毎晩、湿布を手足や腰に貼りながらも、誰一人体調を崩す者も出ず、健康が守られました。さらに、この年代の異なる参加者八人が、非常に良くまとまっていました。信ずるものを同じくする者の結びつきと表現したらよいのでしょうか。それは、目には見えませんが非常に強いものです。ことあるごとにお祈りをして、仕事につき、目的に向け、ブレることなく邁進していきます。
ボランティアは、全員黄色のベストを着用します。胸には〝九州キリスト教会〟と書かれています。依頼があれば何でもしました。被災者の方々に、私たちの奉仕する姿を見ていただくのだというのです。この人たちは、どうして、こんなことまでしてくれるのか。どうしてここまでしてくれるのか。そう思っていただくことが大切なのであって、伝道は次の段階だと言われました。
 熊本ハーベストチャーチには、全国から、世界からボランティアが集まり、それぞれグループで活動していました。牧師先生や看護師さんをはじめ、中には両腕に刺青の入った方や、加古川刑務所に薬物中毒で入っていたと証する方までいましたが、その表情は明るく、クリスチャンとして新しく生まれ変わり、新たな人生を歩んでいると感じました。
私は退職してから、聖書学院やボランティアに行き、約一か月間家を空けました。これからが、本当の退職生活です。最近になって、やっと自身の生活も落ち着いてきました。一日の始まりは早天祈祷から。教会ではいろいろなサークルや委員会に所属することになりました。これからは教会に軸足を置き、自分の将来も見据えつつ、特に身寄りのない方やお一人様に対して奉仕していきたいと考えています。教会がお一人様の心の支えとなる、そのような場であってほしいと願います。そのために自分はどのような働きができるのか、主のみ心に委ね、主のみ心に叶うよう祈りつつ働きたいと思います。




熊本地震ボランティアへ行ってきました(3)ー〝仕える心〟を学びましたー



 熊本地震ボランティアへ行ってきました(3)
 ―〝仕える心〟を学びました―
 東 根 あ す か

 はじめ、熊本ボランティアのお話をいただいた時は、正直なところ、いろいろと不安なことがありました。「余震があったらどうしよう」「体力はもつだろうか」「作業中に家屋が倒壊したら?」等々…ですが、同行予定の姉妹方とボランティア旅について話しをしたり、安全靴捜しをしたりする中で、不安よりも楽しさの方が勝り、いつの間にか出発の日が待ち遠しくなってしまいました。
 ボランティアメンバーは、二十代から六十代の男女八名という、教職の先生方をはじめ、個性豊かな兄弟姉妹方との五日間は、移動中もわいわい賑やかに過ごす時間が長く、良い交わりの時となりました。
 今回お世話になった九州キリスト災害支援センターは、熊本ハーベストチャーチをベースとして五月末には、北海道から沖縄まで、日本各地の教会からたくさんのクリスチャンの方が来ておられました。また、国内にとどまらず、アメリカ、イギリスからも十代~三十代の兄姉が来ておられました。話しを聞くと、中には、初めての来日で、しかも観光は一切なしで、九州でボランティアをするためだけに仕事を休んで来ておられるという方もありました。本当に胸が熱くなりました。こんなにも日本のことを心配し、愛して助けようとしてくれているその事実を目の当たりにして、主への感謝でいっぱいになりました。
 今回のボランティアで、私は〝仕える心〟を学びました。何でも喜んでお手伝いしたいと願いながらも、損壊のお宅での作業中に、しんどさを覚えたり、冷蔵庫内の処理中に「避けられるなら、避けたい」と思う弱い自分がいて、「イエス様のように、愛をもって人に仕える心を与えて下さい」と祈りました。でも、神様はそんな小さな者を覚えて、平安と力をくださいました。兄弟姉妹方のとりなしのお祈りにも支えられて、高砂教会チームだけでなく、他の教会の方々との良きチームワークも与えられて、五日間全てが守られたことを感謝します。前半はきつく思えていた作業でしたが、後半になると、汗をかく気持ち良さを感じられるほどになっていて、「本当に祈られているなあ」と実感しました。
 九州キリスト災害支援センターでは、ボランティアに対する注意として、「被災者の方々に直接伝道することは控えて下さい。今はまだその時期ではないと考えています。そのうちに、あちらの方から興味を持って尋ねて下さると思うので、伝道は次のチームに委ねましょう」というようなことを言われていました。確かに今は、住む所を探すこと、家の中の片付けや生活の再建が一番の課題です。でも、時間が経った時に、次々と国内外からやって来るボランティアメンバーの背後にあるもの、神様の存在に興味を持ち、福音を聞くチャンスがやってくると思います。
 立ち寄らせていただいた大分の別府不老町教会では、震災後、新しく礼拝に来られる方が起こされているとお聞きしました。九州の地で、まだイエス様を知らない人達が、地域の教会に導かれ、生活の再建だけでなく、何よりも多くの魂が救われていくことを、これからも祈っていきたいです。


















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