第2回 フィリピンキャンプレポート 小森康三


フィリピンという国は、国全体の80%のお金を10%の上流階級の人が握っている、
あとの20%が中流階級といわれている人。驚くことに70%の人が貧民と呼ばれる
階級の人々だと言われています。

僕はこの教会のチームで2005年に、この貧民と呼ばれる階級の人々の住むスラムに行ってきました。
驚くことが山ほどありました。正直なところ知らなかった事だらけでした。
僕が一番考えさせられたことであり、問題だと思わされたことは、子供が学校へ行けないという事実でした。
スラムに住む子供たちの多くは小学校にも通えていません。
しかも量
少学校の年間の学費は日本円で500円だとも聞きました。これがないのです。

学校へ行くことの出来ない子供たちには働く場所がありません。スラムで細々と暮らします。
そしてやがて結婚をし、子供が産まれますが教育を受けさせるお金がない・・・。
こういう循環の中でスラムに産まれた子供はスラムから出られません。
教育を受けられるのは僅かな中流、上流階級の子供たちだけです。

そういうフィリピンで、僕は非常に貴重な出会いを経験しました。
それはスラムに住むクリスチャンのおばあちゃんでした。彼女は子供を産んだ直後に夫を亡くしました。
もちろんお金もありません。一見すると「不幸」と言われるかもしれません。夫婦両方が健在でも
生活が苦しいんですから。
しかし彼女はゴミ山に朝と晩出て行って、腐ってどろどろになったような生ゴミを拾ってきて
豚に与え、豚を育てて、大きくなった豚を売って家計を支えて子供を育てました。
それだけではなく、ついにスラムで暮らしながらも、子供を大学へと進学させました。
この話をしてくれた後、彼女は一言こう言いました。
「全部、神様の恵みです」と。

必要なのはお金だけじゃない。生まれたところがスラムだろうが、
お金持ちの家だろうが希望と夢がなければ何にもならない。
その状況を突き破っていく希望を持つことが大事なんだと彼女は教えてくれました。
そして彼女の希望の源はクリスチャンになって神様が与えてくれたと
彼女は言っていました。

経済的に、物質的にと様々なサポートが必要な人々がフィリピンにはいます。
しかし「それよりも大切なサポートがある」とおばあちゃんを通して教えられました。

今年も僕たちはフィリピンに出かけていきます。それは様々なサポートと同時に
この日本から「神様が与えてくれる希望」をフィリピンの人々に
運びたいという願いからです。フィリピンへ行って何が出来るというわけではありません。
しかし神様が私にくれた希望の種を“ほんの一粒”だけでも運ぶことができたらと思っていきます。